"青天井"銘柄の【-20%ライン】ホールド術(検証中レポート)

こんにちは!クッキーです!
ロビンフッド族がゲームストップ株($GME)などで暴れまわり、1日で株価が100%近く乱高下する異常事態ですね!その他の銘柄も、1日に数十%の値動きを見せる銘柄がたくさん!「いよいよバブルか?」という声も聞こえてきました。
 
私の持っているコア銘柄も、通常は穏やかな値動きですが、相場の動きに揺さぶられ、数日で10%近く動くことも。チャートは素晴らしく、新高値も更新。一方で、バブル崩壊まではいかずとも、株価が下げトレンドに入る可能性も出てきています。
 
今回は、そうした【できれば売りたくない!】コア銘柄のホールド術として、現在私が実践・検証している模様をレポートします!どうぞお楽しみください!
 

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▼”青天井”銘柄の【-20%ライン】ホールド術の対象・目的
・中長期で上昇トレンド、ファンダメンタルズ強固な銘柄が対象
上昇トレンドに残り続け、出来る限り含み益を伸ばしたい
売りがニガテでも、しっかり利確したい
株価チェックは最小限日々を穏やかに過ごしたい
 
今回紹介するのは【バイ&ホールド】のホールド法に、撤退ライン(利確・損切)を設定して、売却タイミングをキャッチしやすくする方法です。
青天井の株価をできる限り伸ばす一方、もし株価が下落トレンドになったらきちんと利確できる、そんな状態を目指しています。
しかも仕事を持つ兼業投資家として、株価チェックもほどほどに、落ち着いて暮らせることを条件にしています(これ大事)。
 
それでは、現在検証中のテストをご紹介します! 
 

【注】今回のブログは筆者が実験中の手法レポートで、あくまで個人の実践例の1つです。投資はあくまでも自己責任で!

 

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▼”青天井”銘柄の【-20%ライン】ホールド術
 ├ホールド開始後の株価最高値を定期的に更新(1か月に1回~数回)
 ├高値圏から-20%を撤退ラインとして設定
 └-20%に到達したら、アクションを取る(利確・損切・恩株化など)
 
今回の青天井銘柄のホールド術では、定期的に株価をチェックし、高値を付けるたびにデータを更新し、都度高値ラインから-20%を撤退ラインとして設定し直します。
仮に-20%を割ったら、利確や損切、恩株化などのアクションを考えるというものです。
 
続いて、具体的な方法を見ていきましょう! 
 
▼”青天井”銘柄の【-20%ライン】ホールド術、実施方法
 ├自分がホールドを開始したら記録開始
 ├高値を上回ったら、スプレッドシートデータを更新
 ├マイナス20%に売却目安ラインを設定
 └マイナス20%に達したら?部分利確(or損切)の実施
 
自分がホールドを開始したら記録開始
-20%ラインホールド術では、ある銘柄をホールドし始めたら記録開始です。
私は、下記のような項目をスプレッドシートに記入しています。
 
■株価記録のサンプル
銘柄名
ピーク株価
マイナス20%ライン
1/15株価
リーニン(02331.HK)
49.250 HKD
39.400 HKD
49.250 HKD
 
高値を上回ったら、スプレッドシートのデータを更新
高値を更新したら、スプレッドシートのピーク株価のデータを更新していきます。
銘柄名
ピーク株価
マイナス20%ライン
1/27株価
リーニン(02331.HK)
57.600 HKD
46.080 HKD
48.850 HKD
 
これを1か月に1回~数回程度、行っていきます(相場が荒れているときはこまめに)。
前回のピーク株価を下回っている場合は、ピーク株価はそのまま維持します。
 
マイナス20%に売却目安ラインを設定
Excelシートに関数などを使って20%ラインの株価が自動的に計算されるようにしておくと便利です。
 
たとえば、ピーク株価57.600HKDのマイナス20%ラインは、46.080HKDになります。
1/27の株価は48.850HKDなので、若干の余裕がある、ということになります。

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マイナス20%に達したら?―部分利確(or損切)の実施
ピーク株価からマイナス20%に達したところで、撤退のアクションを取ります
 
たとえば
利確:ラインに達したら半分利確する、など
損切:買値水準より低くなってしまった場合は損切
恩株化:既にダブル・マルチバガーになっている場合は元手を回収・恩株化
ナンピン/ガチホ(例外):下げの理由が非合理的など、株価急回復に自信がある場合)
 
▼この方式の効用
想定外のリスク・異変に気付き、利確・撤退できる
・ファンダメンタルズはよいが、需給がそれを上回って悪化した際も、ある程度の利益を確保できる
 
特に外国株では、自分が気付いていないリスク範囲も大きくなります。ファンダメンタルズがしっかりしていてずっとホールドしていたくても、想定外の問題が発生し、気づくのが遅れることもあり得ます。そうしたものを、株価の異変からキャッチできるのがメリットです。
 
たとえば、私は昨年2020年7月に中芯国際の香港株を買ったのですが、高値掴みで購入直後に暴落。科創板との重複上場が株価下落に影響するとは想像がつかず、いきなり来た暴落の理由がうまくつかめませんでした(お恥ずかしい話です)。
 
この時にも、マイナス20%ラインを突破して異変を認識しましたが、政府のバックアップを期待して引っ張ってしまい、最終的に-27%で撤退しました。20%ラインはかなりオーバーしたものの、その後株価はさらに下げたので、ダメージを多少なりとも緩和できました(その教訓から、より厳格にルールを適用するよう心掛けています)。
 

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このように、自分が想定していなかったリスクを【株価の異変】としてキャッチし、原因が完全にはつかめなくとも、機械的に対処できるのもメリットです。さらに、投資先企業に問題がなかったとしても、外部要因で需給が悪化し、株価がずるずると下がってしまうときにも、深手を負わずに利確や撤退ができるのではないかと考えています。
 
特に、私は気に入った企業に思い入れを強く持ってしまい、売却タイミングが遅れるので、そうした先入観を取り除く効果も非常に役に立っています。
 
また、撤退ラインを機械的に設定しているので、万が一自分の読みが外れた場合でも、損失を限定的にすることができます。これで少し肩の力を抜くことができ、株価上昇の中でも、機会を見ながら買い増しを進めることができました。

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リーニンでは、どこでインしても天井掴みをする危険がありました。しかし、撤退ラインが設定してあるので、撤退ラインを越えたら、追加購入分から損切・売却すればいいとよい意味で達観でき、心理的にも落ち着いてINすることができました。

f:id:cookiefa777:20210128223507p:plain ▼なぜマイナス20%?

この方法を開始したときは、こんなことを考えていました
・マイナス50%はいくらなんでも損しすぎ
・マイナス10%だと、ちょっとの値動きで引っかかってしまう
・20%~30%くらいであれば、多少大きな変動も許容しながらホールドできるのでは?
 
こうした考えから、浅めにアラートをキャッチできる20%を採用しました。
 
▼運用してみると?
現在いくつかの優良グロース銘柄を今回の方法を使って運用しています。株式市場が比較的穏やかな時期は、株価変動は高値から大きく下に動くことは少なく、ほとんど注意する必要もありません。穏やかに日々を過ごしています(笑)。
 
リーニンのような右肩上がりの優良銘柄をマイナス20%ルールで株価をチェックしていると、株価変動が大きい時期でも、不思議と20%ギリギリで切り抜けられるケースが多いと感じています。おそらく、株価が大きく調整したときに、優良銘柄へは一定の買いも入ってくるためかと想像しています。
 
まさに執筆時点(2021年1月28日)も日中に株価が何回か高値マイナス20%を切ったのですが、その後株価が盛り返し、マイナス20%ラインを越えて引けています。
(マイナス20%ライン:46.080HKD、1/28 終値:47.500HKD)
 
今日の場合もそうですが、ホールドし続けることが目的なので、ラインを少し下げて粘ってみたり、と融通を効かせて対応することも可能です(説明責任のない個人投資家のメリットです)。
 

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また私は日本株のモノタロウ(MonotaRO 3064)もホールドしていますが、こちらも2019年の爆発事故(株価-40%)以外は、マイナス20%ラインを割ることなく、上昇相場に乗り続けることができています。
チャートだけ見ると、今回の手法なしでは、私は怖くて早降りしてしまっていたと思います。
 

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▼適用しにくい局面
前述のモノタロウのようなケースのように、想定を大きく超えた経営インパクトがある問題が発生した場合は、機械的にマイナス20%ルールを使うのではなく、ニュースや会社発表など、事実関係や経営への影響などを判断したうえで決定するのが妥当だと思います。
 
また、2021年1月26日にロビンフッド族の影響で発生した瞬間的なフラッシュクラッシュ(この時は10分~20分程度)にも向いていないと考えています。だまし討ちのように利確・損切してしまっては長期投資には向かないので、モノタロウやリーニンなどについては、逆指値を設定していません。
 

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▼この手法のデメリットと対処法
この手法は、できるだけ株価の伸びを引っ張る際には有効なのですが、反面デメリットもあります。
 
・最大20%の損失を許容してしまう
・売却後再度株価が反転上昇した場合、見逃したり機会損失が発生してしまう
・恣意的な判定基準になってしまう
 
ホールドを開始して予想に反して株価下落が続く場合、そのままでは20%の損失が確定してしまうことになります。こうした事態には、グロース株であれば、インしてすぐに利が乗らなければ早めに撤退してしまう、ということで対処できると考えます。
 
売却後、反転上昇したのを見のがすリスクもあります。私もリフト株($LYFT)では盛大に株価回復の見逃しをしています(笑)。こうした場合には、Excelに底値を記録していって、それが反転したら再度インする方法も一つの手です。そのほか、売値から●●%上げたらアラート、次回決算がよければ再度イン、などの方法もとれるのではないでしょうか。
 
もちろん、未練がなければ忘れてしまえばよいのです(笑)!
 

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また、マイナス20%は株価トレンドとは全く関係のない、恣意的な数値です。マイナス20%に達したときに、30日平均線などのサポートラインが近くにある場合は、そちらも加味することも大切です。自分が売ったのが底で、サポートラインですぐ反転、ということも避けられます。
 
▼まとめ
リーニン(李寧・02331.HK)やモノタロウ(MonotaRO・3064)のようなファンダメンタルズのしっかりした優良銘柄、しかも株価が青天井になっている銘柄は、出来れば売りたくない!というのが正直なところです。
 
そうしたときに、今回の方法は、株価の伸びを最大限取り込める強みがあると考えています。そして、ホールドしつつも、株価の変化をとらえて適切に撤退できるのも非常に有用だと思います。これが今後も有効かどうか、引き続き実践の中で検証を続けていきます。
 
今回の方法は、先ほども述べたように、すべての銘柄に適用したり、すべての局面で有効とはいえない面もあります。しかし、確かに有用な面もありますので、ホールドしている銘柄を考える際の一つの視点として参考にしていただき、自分なりの戦術を生み出すお役に立てばと思います!
 
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【注】今回のブログは筆者が実験中の手法レポートで、あくまで個人の実践例の1つです。投資はあくまでも自己責任で!